2022 年 3 巻 J2 号 p. 534-542
冬期道路では暴⾵雪を原因とした視界不良が発⽣し交通事故のリスクを⾼めるため, 道路利⽤者が視界状況を把握できることが望まれる. そこで本稿では, 夜間に撮影された⾞載カメラ映像から視界状況を判別するための視界レベルを⾼精度に推定する⼿法を提案する. 提案⼿法ではまず, 夜間の視界レベル推定に有効な 5 種類の特徴量を求める. 次に, 得られた特徴量を⼊⼒とする識別器を複数構築し, それらの識別結果に対する確信度を⽤いて視界レベルを推定する. 提案⼿法によって, 1 ⽇を通して⾼精度な視界状況の把握が可能となり, 交通事故のリスク低減が期待できる. 本稿の最後では, 実際に撮影された夜間の冬期道路の映像を⽤いた実験によって, 提案⼿法の有効性を確認する.