AI・データサイエンス論文集
Online ISSN : 2435-9262
ディープニューラルネットワークを用いたコンクリート橋の変状検出とトレーニングデータ数の関係
平田 憲嵩中村 和樹和泉 勇治子田 康弘
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ジャーナル オープンアクセス

2022 年 3 巻 J2 号 p. 774-785

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抄録

近年,コンクリート橋の老朽化に伴い,安全管理とコスト削減の両立が求められており,機械学習の1つであるディープニューラルネットワーク(DNN)を適用することが,点検効率化を実現する有効な手法として期待されている.本研究では,機械学習として DNN を適用したコンクリート橋の変状検出器となる学習モデル構築を行った.学習モデルの構築には,先行研究で整備した各地区のトレーニングデータを2地区または3地区統合することにより拡充をした.2地区統合学習モデルおよび3地区統合学習モデルを構築することにより,コンクリート部材における変状検出精度の向上の可能性を調べた.その結果,トレーニングデータの拡充を行うことにより,2地区統合学習モデルでは1地区学習モデルと比較して約2倍のデータ増加により2%〜7%の分類精度の向上が見られ,3地区統合学習モデルでは,1地区学習モデルと比較して約3倍のデータ増加により6%〜12%の分類精度の向上が見られた.

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© 2022 公益社団法人 土木学会
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