AI・データサイエンス論文集
Online ISSN : 2435-9262
被災後法面の迅速な形状把握と対策工設計を目的としたスマートフォンによる測量の適用範囲の検討
渡邊 祥庸井上 和真池田 隆明小林 雅人横山 和佳奈
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2023 年 4 巻 2 号 p. 73-83

詳細
抄録

地震や降雨により崩壊した法面の被災後地形を,応急対策工の施工を遅らせることなく測量することを目的に,スマートフォンにより撮影した写真で実施したSfMと,スマートフォンLiDARの2つの手法で災害復旧時の対策工設計への適用性を検討した.別途実施したレーザー測量結果が実際の地形を反映しているものとし,それぞれの手法で作成した3次元モデルから同一箇所で断面を作成し,その形状を比較した.また,恒久対策工の設計結果に有意な差があるか確認するため,各手法から作成した断面で鉄筋挿入工による対策工を設計した.その結果,測定精度の観点ではSfM,スマートフォンLiDAR共に,対策工の概略検討を実施する基本設計であれば使用できることがわかった.ただし,計測可能範囲の観点から,スマートフォンLiDARの適用範囲は災害復旧の場では限定的と考える.

著者関連情報
© 2023 公益社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top