2023 年 4 巻 3 号 p. 158-162
養豚汚水処理用活性汚泥法処理施設の処理水中硝酸性窒素等濃度を低濃度に維持するため,放流槽にpHセンサとECセンサ,曝気槽に水温センサ,ORPセンサおよびDOセンサを設置しデータを収集した.この結果,まずpHとECにより硝酸性窒素等濃度のモニタリングが可能であることが確認された.次に,硝酸性窒素等モニタリング値と水温,ORP,DOのデータについて,時系列解析の成分分解によりトレンド系列を求め,さらに硝酸性窒素等についてはトレンド系列から48時間差の変化率系列を求めた.この変化率を目的変数とし,水温,ORPおよびDOを説明変数とする決定木解析を行った結果,硝酸性窒素等濃度の変化率がマイナスになるORP,DO値の範囲が把握できた.