2023 年 4 巻 3 号 p. 274-284
今後の生産年齢人口の減少が進行する社会情勢の中で,社会インフラの維持管理においては,構造物点検の省力化および効率化を図ることが喫緊の課題の一つとなっている.近年,その課題の対応策の一つとしてAIの活用が注目を集めており,画像データ,波形データ等を中心に多くの研究が進められている.しかし,自然言語データに関する研究はまだ少ないのが現状である.そこで,本稿では,昨今の対話型AIの普及を踏まえて,大規模言語モデルを活用した橋梁点検調書作成の省力化について検討を行った.検討の結果,大規模言語モデルの活用が,橋梁点検調書作成の省力化に有効であることを確認した.