AI・データサイエンス論文集
Online ISSN : 2435-9262
SimCLRによるひび割れ検出モデル構築の効率化および高精度化
白根 竜矢田坂 祐紀藤田 悠介
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2023 年 4 巻 3 号 p. 733-740

詳細
抄録

近年,コンクリート構造物の損傷の評価の効率化のために,ディープラーニングを用いてデジタル画像から損傷個所を検出する技術を開発する研究が数多く行われている.しかしながら,高性能なモデルを構築するためには,膨大な教師データの作成が不可欠であり,その省力化が課題である.本論文では,コンクリート構造物の表面を撮影した画像からひび割れを自動で検出するシステムの開発を目的とし,少量のアノテーションで高精度なモデルを構築するために,CNNモデルの学習に自己教師あり学習の手法であるSimCLRを適用することを提案する.訓練データの5.6%にクラスラベルを付与してFine-tuningでモデルを構築する検証実験において,SimCLRにより事前学習したモデルは,ImageNetや他のデータセットを用いて事前学習したモデルと比較して,高い性能をもつことを示す.

著者関連情報
© 2023 公益社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top