2023 年 4 巻 3 号 p. 897-908
近年の建設分野ではBIM/CIMが推進されており,そこでは3次元点群データの有効活用が大きく寄与する.一方で,大容量の点群情報の取り扱いは課題が多く,計算負荷を抑制しながら効率的に処理する必要がある.そこで本研究では,AI(Artificial Intelligence)技術の一種である深層学習(Deep Learning)を用いて,点群をクラス分けする技術である点群セグメンテーションを適用した.実務上のニーズを踏まえ,河川構造物設計および維持管理分野での活用を想定した点群のサーフェスモデル化を検証した.実データを用いて実際のモデル化の流れを提示し,必要な情報を失うことなく効率的にモデル化することで,3Dモデリングによる高度化および省力化に寄与する可能性を示した.