2024 年 5 巻 3 号 p. 155-164
地震発生後は,早期の道路啓開に向けて耐荷性・走行性から交通規制の要否診断及び応急対策を行う必要がある.橋梁の診断においては,過去の地震被害及び復旧状況を参考に実施しているが,診断結果のばらつきなどが課題となっている.また,被災時の技術者不足や技術者の負担軽減などの観点から,遠隔診断が可能な緊急点検手法の構築が急務である.そこで,本研究では新たな緊急点検手法として,デジタルツインを用いた遠隔診断システムについて検証を行ない,デジタルツインを用いた緊急点検による効果と実践するための解決すべき課題を整理した.