2024 年 5 巻 3 号 p. 517-525
近年,現実空間を計測した点群データから構築したデジタルツインの活用に注目が集まっており,我が国では点群データ等の計測データを用いて国土のデジタルツイン化を進めている.ただし,国土全体の形状を常に最新に更新するために計測データ全てを用いて更新すると膨大なコストを要する.そのため,2時期の点群データから更新が必要な変化箇所のみを検出して効率的に更新する技術が必要とされている.既存研究では,点群データ全体をボクセル分割し,マークルツリーを用いて変化箇所を検出する手法が提案されている.しかし,任意の分解能で変化箇所を検出できない課題がある.そこで,本研究では,マークルツリーの階層ごとに生成したハッシュ値により,任意の分解能で2時期の点群データ間の変化箇所を検出する手法を提案する.