2024 年 5 巻 3 号 p. 95-102
建設業界では,50年以上経過したインフラ構造物の増加に伴い,効率的かつ効果的な維持管理が求められている.従来の目視点検は技術的限界や人手不足の問題があり,新技術の導入が進められている.特に,AI技術を用いた損傷検出技術の開発や3次元データの活用が進められており,NeRFやCLIP,LERFといった技術が注目されている.本研究では,LERFを用いて2次元画像から3次元空間を復元し,特定の損傷を3次元場内で検出可能か検証した.その結果,復元した3次元場内での損傷検出は可能であったが,損傷検出の精度を向上させる必要があると確認された.また,CLIPに損傷を追加学習させることによって,3次元場内における損傷検出の精度を向上させることができた.