2025 年 6 巻 1 号 p. 168-175
地方自治体では,路面に生じた変状を早期に発見するため,路面の点検が行われている.現在の路面の点検方法では,膨大な費用や時間がかかるため,費用や時間を削減する手法として,機械学習を用いた画像解析によって変状を検出する手法が研究されている.しかし,この手法では,学習データに含まれていない新たな種類の変状の検出が困難である.そこで本稿では,変状の無い路面の状態を正常と定義し,正常な路面の画像のみを用いて非正常な路面を検出可能とする手法を提案する.提案手法によって検出された非正常な領域に対して,重点的に点検を行うことで,効率的な点検が可能となることが期待される.本稿の最後では,日本の路面の画像,ナイジェリアの路面の画像を用いた実験によって,提案手法の有効性を確認する.