2025 年 6 巻 2 号 p. 230-236
土木分野におけるデジタルツインはその構築に大量のデータを必要とする.AIを含むデータサイエンスに基づく出力は物理空間の座標情報と紐づけられることで再現される.座標情報に紐づけられる様々なデータソースは正確さが求められるため,多様な手法を組み合わせてデータ照合することで,デジタルツインを修正・補完することを考える.既往研究では自動車道における大型車両規制について,複数のデータソースから照合することに着目し,JARTIC が公開する交通規制情報を Google Street View に存在するジオタグ付き写真データと道路座標と組み合わせて規制方向を推定した.本研究では写真上で検知すべき道路標識を増やし,検知された標識の位置から推定される方位角を基に規制方向を推定することで規制範囲の誤推定を抑制した.