AI・データサイエンス論文集
Online ISSN : 2435-9262
ICカードデータを用いた高知市都市圏における公共交通料金割引施策実施による利用定着性に関する分析
篠原 由樹西内 裕晶薄 雪晴
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2025 年 6 巻 3 号 p. 169-182

詳細
抄録

高知市では公共交通の利用促進・定着のため,2022年11月3日から2023年1月29日までの日曜・祝日・年末年始において「日祝電車・バス等運賃ワンコインデー(10円デー)」が実施された.本研究では,10数年程度蓄積されたICカードデータを用いて,利用者を公共交通利用の過去の行動特性に基づき,休眠化,離反傾向,安定利用の3つに分類し,割引施策実施前後の公共交通の利用頻度の変化を把握した.また,利用頻度の変化の特性に応じて利用者をさらに分類し,利用者の特徴を時間的・空間的トリップパターン依存度により把握した.その結果,10円デー前に公共交通の利用が見られなかった利用者について10円デー実施後に公共交通の利用が確認され,日々異なる時間・空間パターンで移動をしていることを把握した.

著者関連情報
© 2025 公益社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top