2025 年 6 巻 3 号 p. 204-213
本研究は,オートエンコーダを用いた打音による鉄筋腐食判定において,打音データ収集時のハンマの衝撃力と,オートエンコーダの中間層ノード数が判定結果に及ぼす影響について,電食により鉄筋を腐食させたRC供試体を用いた実験によって検討を行ったものである.その結果,適切な中間層ノード数を設定すれば,教師データとテストデータ間でハンマの衝撃力が食い違う場合でも,悪影響を受けることなく正しく鉄筋腐食の有無を判定できることを確認した.また,中間層ノード数が過多な場合には衝撃力の違いに関する影響を捉えるノードが増えることで判定性能が低調となることを確認した.