2025 年 6 巻 3 号 p. 601-608
近年,下水道管渠の老朽化が深刻な問題となっており,破損に起因する大規模な道路陥没事故が発生し,人命にも関わる被害が報告されている.このような事故の再発を防ぐためには,下水道管渠の状態を的確 に把握し,早期に補修が必要な箇所を特定することが不可欠である.しかし,下水道管渠の点検においては,多岐にわたる損傷項目を評価し,スパンごとに状態や緊急度を判断する必要がある.この作業には高度な専門知識を要し,作業者による評価のばらつきや人手不足による対応遅れが課題となっている.本研究では,下水道管渠の点検記録をもとに,Graph Neural Network によってスパンごとの損傷状態のランクと緊急度判定を予測する手法を構築した.その結果,ランク,緊急度判定ともに高い精度で予測できた.