2025 年 6 巻 3 号 p. 662-670
鋼橋などインフラ老朽化対策において,普通鋼材の腐食評価は重要な課題である.画像から腐食度合い を迅速に判定できる技術は,維持管理の効率化やコスト削減に貢献できる.本研究では,鋼材腐食画像から平均腐食深さを分類するため,複数の代表的な CNN モデル(VGG19, ResNet50, InceptionV3, EfficientNetB3)を用いた転移学習を適用し,その有効性を比較検証する.実橋で曝露した鋼材のデータセットを用いた結果,特に InceptionV3 が良好な性能を示し,腐食度合いを 4 段階に分類するタスクで Accuracy 86.67 %を達成した.モデル間で性能差が見られ,初期腐食の識別には課題が残るものの,進行した腐食は高精度で分類可能であることが示された.本成果は,画像解析による自動腐食度評価システムの実現に向けた基礎データとなる.