2023 年 2 巻 1 号 p. 151-157
台風などによる大雨がもたらす洪水災害に対しては,適切なタイミングでの水防活動や避難行動が重要である.そのためには,異なる複数箇所にて水位データを取得し,それぞれの地域における氾濫の危険性をより正確に把握していくことが望ましい.したがって,計測システムの施工性の良さ,およびデータ収集のしやすさを兼ね備えた水位計測システムが必要であると考えられる.そこで本研究では,非接触型センサによる水位計測およびLPWA(Low Power Wide Area)無線測定器を活用したデータ収集システムを組み合わせた,水位計測システムを構築し,現場での実用性について検証した.その結果,超音波式センサを用いて水位を遠隔にて把握できる可能性を示した.