インフラメンテナンス実践研究論文集
Online ISSN : 2436-777X
実践研究論文集
LPWAを用いた疲労き裂検知モニタリング手法の開発
松本 直樹石川 敏之公門 和樹上田 尚史
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2024 年 3 巻 1 号 p. 62-71

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抄録

 実橋で,塗膜割れが確認されると磁気探傷試験により疲労き裂の有無を確認するため,疲労き裂の検出は高コストとなる.そのため,低コストかつ遠隔で疲労き裂を検知できるモニタリング技術が求められている.本研究では,シングルボードコンピュータとひずみアンプシールドを用いて長期間のひずみ計測が可能な装置を製作し,LPWA(Low Power Wide Area)を用いてデータ転送する疲労き裂検知モニタリング手法を提案した.そして,製作した無線ひずみ計測機器を用いて,疲労試験にて疲労き裂の発生・進展をモニタリングした.その結果,製作した無線ひずみ計測機器で,荷重が作用していないひずみを経時的に計測することにより,疲労き裂の発生・進展がモニタリングできることを明らかにした.また,製作した無線ひずみ計測機器を用いて,電源が確保できない場所での長期間のモニタリングが可能であった.

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© 2024 公益社団法人 土木学会
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