2026 年 5 巻 1 号 p. 136-145
自治体の橋梁の維持管理において,すぐに措置できない健全性IIIの橋梁を中期的に管理するための区分方法が必要となっている.本研究では,ボックスカルバート形式と床版形式の短支間橋梁を対象に,構造解析を用いて鉄筋腐食が生じた場合の橋梁形式による耐荷性能や破壊形態の違いを検討した.それを踏まえて,鉄筋腐食による耐荷力低下を考察し,安全余裕診断への活用方法を検討した.その結果,ボックスカルバートは鉄筋腐食本数が多い場合でも耐荷力が大きく減少しない構造であることを確認した.それにより,頂版下面の鉄筋腐食に対するボックスカルバートの耐荷性能は短支間橋梁の床版に比べて優れることを確認した.加えて,ボックスカルバートの耐荷力の概略計算値(耐荷力マスターカーブ)は,解析値と同程度以上になり,安全側の評価になることを確認した.