2026 年 5 巻 1 号 p. 229-238
鋼繊維補強コンクリートで上面増厚補強した床版は,経過年数の増加に伴う老朽化の進展や,大型車交通による疲労の影響など,厳しい使用環境により著しい変状が発生している.しかし,外観から内部の変状発生を把握することは難しい.本論文は,衝撃弾性波法による内部劣化の検出手法が,供用中の高速道路橋鉄筋コンクリート床版において適用できるかを検証した.その結果,弾性波が音響インピーダンスの異なるコンクリートとアスファルトの境界を透過することが示唆された.供試体を作製して検証した結果,鉄筋コンクリート床版に直接アスファルト舗装が敷設されている場合には,弾性波がコンクリートとアスファルトの境界を透過し,アスファルト天端で反射することが明らかとなった.なお,今回の取り組みを踏まえ,衝撃弾性波法を用いた内部欠陥検出における課題や今後の展開についても示した.