2026 年 5 巻 1 号 p. 239-245
本論文では,実構造物の連続繊維シート補修箇所に対する点検方法として,点検員の技術に左右されず正確に損傷の検出が可能な打音検査技術の確立を目的として開発した「AI打検システム」を用いる方法について述べる.本システムは,点検ハンマーによる打音の違いを機械学習し,構造物の異常箇所と異常の度合いを自動検知する.さらにレーザー光による測域センサで人手によるハンマーの打撃位置を簡便に取得し,打音解析結果と統合することで異常度マップを自動で生成する.これにより,打音検査後の図面化を含めた作業工数が削減される.本稿では,AI打検システムの構成,機能,学習アルゴリズムについて述べ,本システムを用いた実橋床版裏での打音試験結果について報告する.