道路インフラの老朽化が進行する中,道路管理者においては,限られた予算・人材によって効率的な維持管理が求められている.本研究で開発したシステムは,ドライブレコーダーやGPS機能付き加速度ロガーなどのICT機器,および貨物商用車の走行データ(商用車プローブデータ)を活用し,収集したデータをアップロードすることで地図上に道路の情報を表示することができる.ドライブレコーダーのデータはAIを用いて舗装面のひび割れ率の算定および道路上の物体検出が可能である.また,全国道路施設点検データベース(xROAD)のAPIキーを登録することで,舗装の点検結果をシステム上で確認できる.xROADデータを含む収集データは地図やグラフ上に重ね合わせて表示でき,道路の経時変化や損傷状況等の重要情報の可視化を実現する.これらの機能は,道路管理者による維持管理業務の効果的かつ効率的な実施を支援する.