インフラメンテナンス実践フォーラム
Online ISSN : 2759-0240
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投稿レポート
  • 塙 泉, 小林 哲史
    2026 年3 巻1 号 p. 1-6
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/02/18
    研究報告書・技術報告書 フリー

     鋼構造物のメンテナンスは赤錆との戦いと言っても過言ではない.鋼材の発錆・腐蝕のメカニズムに対して種々の除錆・防錆技術があり,鉄という金属材料,塗料という化学,そして鋼構造物という土木工学の面からそれぞれに検討すべき課題がある.本稿においては専門分野である塗料という面ではなく,新材料である2種の機能性塗料を起点として,土木工学の分野において施工法等に及ぼす影響や効果及び地方の鋼構造物インフラメンテナンスのニーズに対するシーズを提案としてまとめ,レポートする.

  • 澤田 雅之, 鶴巻 広一, 高堂 彰二, 藤田 泰正
    2026 年3 巻1 号 p. 7-11
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/02/18
    研究報告書・技術報告書 フリー

     定期点検で健全度IIIと判定された鋼橋は, 補修工事を速やかに実施して, 錆による鋼材の腐食防止に努めることが肝要である.しかし, 鋼橋補修工事で普遍的に用いられる設計・施工分離発注方式では, 点検結果に基づく設計業務委託から始まり, 入札を経て選定された業者が補修工事を終えるまでに, 少なくとも2年の期間を要する.また, 近年の資材価格上昇に起因する入札不調で施工業者選定に失敗すれば, 補修工事は先送りとなり, この間に鋼材の腐食が進行する恐れも払拭できない.そこで, 本レポートでは, 設計・施工分離発注方式で工事費の抑制に失敗し, 直ちに設計・施工一括発注方式に切り替えて工期の短縮と工事費の抑制に成功した新国立競技場整備事業の教訓を踏まえて, 設計・施工一括発注方式の採用による鋼橋補修工事の迅速な実施方策を提案する.

  • 木下 義昭, 松永 昭吾, 宮川 洋一, 中越 亮太, 玉井 洋子, 今井 努
    2026 年3 巻1 号 p. 12-17
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/02/18
    研究報告書・技術報告書 フリー

     地方自治体,特に小規模市町村では,インフラ維持管理を担う技術系職員の不足と孤立が,技術継承を困難にし,社会インフラの持続可能性を脅かしている.この課題に対し,筆者らは現職の技術系公務員が主体となり,全国の同志を組織の枠を越えて繋ぐ「一般社団法人行政エンジニア支援機構(そらゑ)」を設立した.本稿は,そらゑが設立から約1年間で「人の群マネ」をいかに実践してきたのかを報告するものである.オンライン会議や合同研修等を通じて,職員が本音で語り合える「第三の居場所」を提供し,会員相互の技術力向上やエンパワーメントを支援した.このボトムアップによる「人の群マネ」の実践は,個人の成長支援に留まらず,組織を越えた知見の循環を促し,持続可能なインフラメンテナンス体制の構築に貢献する可能性を示す.

  • 山田 翔平, 後藤 洋平, 深谷 亘, 名倉 靖人
    2026 年3 巻1 号 p. 18-21
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/02/18
    研究報告書・技術報告書 フリー

     ウシワカ製作委員会はウシワカ・プロジェクトを通じて,インフラ保全の大切さややりがい等を発信している.世の中からの反響を受け,現在5年間活動を継続中である.この活動をさらに発展させ継続することで建設業界の持続的発展につなげていく.

  • 山田 翔平, 山田 康昭, LƯƠNG TRƯỜNG NAM
    2026 年3 巻1 号 p. 22-24
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/02/18
    研究報告書・技術報告書 フリー

     (一社)日本鋼構造物循環式ブラスト技術協会は,現在だけでなく将来にわたって建設技能者を安定的に確保するために,ベトナムに技能者育成学校と現地法人を設立した.前者は,実習生が来日前に塗替え塗装の一通りの知識と技能を習得する施設であり,後者は帰国した実習生が日本で習得した知識と技術を母国の発展に活用できる場を提供するものである.これらを運用することで,建設技能者不足解消につなげていく.

  • 青栁 広樹, 橋本 浩史, 石島 修祐
    2026 年3 巻1 号 p. 25-28
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/02/18
    研究報告書・技術報告書 フリー

     自然災害の激甚化・頻発化により多くの鉄道施設が被災している.特に中小の鉄道事業者は要員不足・技術者不足が顕著であり,迅速な対応が困難である.このため,復旧に時間がかかり,地域住民の生活を支える交通インフラとしての機能が長期間滞る恐れがある.被災した鉄道施設の早期復旧には専門的知見を有する者の関与が必要である.鉄道・運輸機構は,国土交通省と連携し,2023年度に「鉄道災害調査隊(RAIL-FORCE)」を発足させ,被災鉄道施設の概況調査や復旧計画を支援している.また,災害時以外にも地域鉄道支援の一環として,鉄道事業者に対する技術的支援を行っている.

  • 森 治郎, 合馬 千華, 上野 翔大, 市瀬 正明
    2026 年3 巻1 号 p. 29-32
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/02/18
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     従来の集排水管には,目詰まりにより孔内閉塞を起こし集排水能力が低下してしまうという課題がある.この課題を解決するために,新たな集排水管(WRP)を開発した.従来の有孔管との比較実験を行い,WRPの有効性を証明した.また,WRPを敷設するための専用機を開発し,実際に擁壁の崩壊が起きている現場において試験施工を行い,専用機の性能および現場におけるWRPの能力を検証した.

  • 中野 主久, 遠藤 義英, 山岸 貴俊, 後藤 幹尚, 岩波 光保
    2026 年3 巻1 号 p. 33-38
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/02/18
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     橋梁維持管理において,従来の定期点検で実施されている近接目視点検だけでは,構造物内部の劣化や損傷を十分に把握することが困難であり,効果的な予防保全を実施する上で大きな課題となっている.この課題の解決策として,近年振動モニタリング技術の研究や実用化が進められている.本研究では,振動モニタリング技術の活用として,大田区内の2橋を対象にMEMS型加速度センサによる長期常時計測を実施した.本報告では,収集した振動データの解析結果の一例として,橋梁上部工の剛性による健全性の評価の1つである周波数解析の結果について報告する.現時点における橋梁上部工の剛性を反映する特徴量の取得は,今後の橋梁の客観的な健全性の管理を可能にすると期待される.

  • 山田 翔平, 鶴田 元彦, 山田 雄大
    2026 年3 巻1 号 p. 39-44
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/02/18
    研究報告書・技術報告書 フリー

     国土交通省のインフラ長寿命化計画では,「持続可能なインフラメンテナンス」の実現を目標とし,「予防保全」への本格転換が謳われている.鋼橋の2大損傷である“腐食”と“疲労”に対する予防保全として“塗替塗装工事”と“橋梁補修工事”がそれぞれ発注されている.塗替塗装で新たな塗装を施しても,その後に疲労による損傷に対する補修工事が実施されれば,足場再設置,塗膜再塗装等で維持管理コストが増大し,橋梁としてのライフサイクルコスト(以下,LCC)が増加する.LCCの観点から2大損傷に対して同時に対処可能なインフラメンテナンスの実現が望まれる.本稿では橋梁の塗替塗装工事と同時に,疲労に対する事後保全と予防保全を実施し,LCCの最適化を図った事例を紹介する.

  • 渡邊 祥庸, 浜崎 進, 高見澤 拓哉, 井口 重信, 上村 正史
    2026 年3 巻1 号 p. 45-49
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/02/18
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     藤岡市における持続可能なインフラマネジメントを念頭に,デジタルツインとGISを連携したプラットフォーム,TRANCITYを用いて各種課題解決方法を検討し,その途中経過をレポートとしてとりまとめた.課題①の災害時の既存インフラ資料へのアクセスについては,TRANCITY上に情報を一元管理することで迅速化することを提案した.課題②の自治体職員と有識者のインフラ維持管理に関する遠隔相談については,Web上で3次元点群データを共有することで,簡易に相談・診断を実施することを提案した.今後自治体職員に対するこれらの取組の効果測定を実施し,その有用性を検証する.

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