土木学会論文集
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断面変形を考慮した箱桁の高次せん断遅れ理論
臼木 恒雄澤田 利明
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1998 年 1998 巻 598 号 p. 137-148

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抄録

橋梁形式は二主けた橋に代表される広幅員化と鋼コンクリート複合橋に代表される薄肉軽量化が大きな課題となっている. これらの結果, けたの平面保持および断面形保持の仮定は, 限界状態設計法の適用も考慮すると, もはや守られ難い状況になっている. そこで, 本研究では古典的はり理論の二大前提「断面の平面保持」および「断面形不変」を除き, 板の曲げ変形効果も考慮した一般性および汎用性の高い弾性理論式を誘導した. せん断遅れは高次の項まで考慮することができる理論のため, 高い精度を得ることが可能である. さらに, 多室箱桁の例題を解き, 得られた数値より本理論の妥当性を検討した. 解析には修正伝達マトリックス法も用い, 構造系および支配方程式に離散化を行わない厳密性の高い解を得た.

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