抄録
道路設計においてCADを使う際, DMが地形データとして使えないことが課題となっている. これは, DMが必ずしも設計CADでの活用を目的に作成されたものではないことに起因している.
ここでは, 測量成果としての地形情報を次の事業プロセスで再利用することを前提に, DMに付加すべき仕様を具体的に提案する. この新しいDM仕様に基づき実際の測量や設計業務を対象に実証フィールド実験を行い, 提案の妥当性及び設計業務における具体的な効果について述べる. 地形情報をデータとして設計CADに直接取りこむことで, 設計業務における地形図電子化作業の省略などの効率化とともに品質の確保を図ることが可能となり, 今後は3次元設計への拡張, GIS, CGへの活用などの高度利用への展開が図れることになる.