本論文では, ハイブリッド型SNA産業連関モデルに基づくI-O SDAを開発する. 本SDAモデルの特徴は, 経済構造が, (1) エネルギ-需要構造, (2) 非エネルギ-投入構造, (3) 非エネルギ-プロダクトミックス構造, (4) 非エネルギ-生産技術代替性, (5) 非エネルギ-生産技術加工度, (6) 非エネルギ-最終需要構造の6つのマクロ経済要因に構造分解されており, それぞれの構造変化による内包型エネルギー必要量へのインパクトが推計できる点にある.
実証分析の結果, 技術代替性及びエネルギ-需要構造の変化が内包型エネルギ-必要量を押し上げている一方で, 技術加工度, プロダクトミックスの変化が省エネルギーの方向に導いていることが明らかとなった. また最終需要構造の変化による影響が, 生産技術構造変化による影響の約12倍と実に膨大であることが分かった.
抄録全体を表示