2002 年 2002 巻 696 号 p. 197-213
本研究は, 有限要素法 (FEM) モデルと剛体バネモデル (RBSM) とを一体化させたRBSM-FEM混合型要素モデルを提案したうえで, コンクリート供試体の軟化領域を含む静的, 高速の三軸圧縮実験結果のシミュレーション解析を行ったものである. RBSM-FEM混合型モデルは, FEMの4節点四角形要素と同様な自由度を有し, 3組の法線方向バネおよび接線方向バネからなるものであり, 法線方向のバネにはバイリニアの弾塑性モデル, 接線方向バネにはクーロンすべり限界に基づくバイリニア弾塑性モデルを用いた. コンクリート供試体の三軸圧縮実験結果のシミュレーション解析を試み, その局所化現象に支配された軟化現象, 側圧が弾塑性挙動に及ぼす影響および高速載荷実験におけるひずみ速度効果を良く再現できることを示した.