2002 年 2002 巻 696 号 p. 215-224
本論文は, 面外繰り返し力を受ける逆L形鋼製橋脚の履歴挙動を実験および解析によって検証したものである. 偏心比を0.4に固定し, 断面構成板の幅厚比を変化させた4体の供試体について実験を実施した. 断面は箱型とし, 無補剛断面および補剛断面の各2体とした. 死荷重に相当する鉛直力で許容応力度内におさまる様設計し, 一定死荷重の下, 降伏変位の整数倍を生じる面外力を崩壊まで繰り返し載荷した. 移動硬化則を用いたFEM解析結果と実験の結果を比較した結果, FEM解析は実験での損傷状況を十分に良く捉えることができることが分かった.