抄録
近年, 海底などの軟弱地盤における対策工法において, 経済性および施工性の面から軽量安定処理を施した気泡混合処理土地盤の適用が増えつつある. しかし, 海水をはじめ地下水や雨水の浸入や乾燥による密度変化が生じるため, その浸透特性および乾燥特性を把握することが大変重要である反面, この現象を詳細に解明した例は少ない. 本研究は, 非破壊検査法として有効なX線CT法を用いて, 前運輸省港湾技術研究所で提案されている気泡混合処理土の浸透メカニズムおよび乾燥メカニズムの解明を試みるものである. ここでは, 工学材料を非破壊検査可能な産業用X線CTスキャナを用いてコアサンプリングされた気泡混合処理土供試体の浸透および乾燥現象を解明することを試みた.