土木学会論文集A
Online ISSN : 1880-6023
ISSN-L : 1880-6023
和文論文
多次元ARモデルを用いた常時微動による橋梁振動特性推定法と推定精度の検討
岡林 隆敏中 忠資奥松 俊博Hao JIEXIN
著者情報
ジャーナル フリー

2008 年 64 巻 2 号 p. 474-487

詳細
抄録

 本論文では,常時微動自動計測システムの核となる算法を確立するために,常時微動多点観測により得られたデータに基づき多次元ARモデルから構造物の振動特性(振動数,モード減衰定数,振動モード)を高精度に自動推定する算法を提案した.橋梁の状態方程式で表した運動方程式を多次元ARMAモデルへ変換する構成法を明確にし,ここから誘導される多次元ARモデルから振動特性を自動推定する手法を示した.さらに,多点観測による多次元ARモデルと1点観測の1次元ARモデルの関係を示した.ランガー桁橋常時微動シミュレーション,5自由度系模型の常時微動実験,ランガートラス橋の常時微動実測に本手法を適用し,振動特性の自動推定の有効性を確認し,推定精度の検討を行った.

著者関連情報
© 2008 社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top