2015 年 71 巻 2 号 p. I_235-I_243
本研究では,熱負荷および力学的外荷重が同時に作用する問題に対して,従来の研究で多く用いられているコンプライアンス最小化の問題点を指摘し,さらに同様の枠組みを保ちながら,より改善効果の高い新しいコンプライアンス最小化法を提案している.熱負荷による荷重は,構造の材料配置に依存して変化してしまう.そのため,剛性最大化は必ずしもコンプライアンスの最小化と等価にならない点を指摘している.また,複合材料を扱う最適化では材料パラメータの相関が無秩序となるため,一般に最適設計が困難となる.本研究ではこれを軽減するための方法について言及する.