2015 年 71 巻 2 号 p. I_349-I_357
本論文では波動音響理論に基づく可聴化を含む騒音評価システムの構築に向け,インパルス応答解析手法の構築を行った.解析手法には解適合格子法を用いたCIP法を採用した.本手法では,入力波としてLubichによる擬似インパルスを採用することでCIP法でのインパルス波の高精度な伝播を可能とした.また,擬似インパルスを解析領域の境界から流入させる手法を実装したことで,音源付近のメッシュを必要とすることなく解析を行うことを可能とした.数値解析例として三次元波動伝播問題を取り上げ,理論解等との比較により本手法の妥当性について検討を行った.