土木学会論文集A2(応用力学)
Online ISSN : 2185-4661
ISSN-L : 2185-4661
和文論文
K値に基づく一様な引張荷重下の平板における半楕円き裂深さの推定の試み
森近 翔伍関屋 英彦田井 政行高木 真人丸山 收三木 千壽
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2020 年 76 巻 1 号 p. 48-57

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抄録

 疲労き裂に対する補修・補強を行う際,発見したき裂の大きさ,特に深さを把握することが重要である.き裂先端近傍の応力分布の強さを示す物理量である応力拡大係数(K値)は,き裂深さの情報を含むため,現場にて簡易にK値を推定出来れば,推定したK値からき裂深さの推定が可能である.

 そこで本研究では,き裂先端のひずみ分布に基づく非貫通き裂に対するK値の推定方法と,推定したK値による,き裂深さの推定手法について検討した.初めに,き裂形状および鋼板寸法をパラメーターとした数値解析を実施し,K値に基づくき裂深さの推定手法を提案した.次に,提案手法の実用性を検証するため,引張試験片による疲労試験を実施した.その結果,き裂形状に依らず,誤差28%以内の精度にて,非貫通き裂のき裂深さの推定ができる可能性を示した.

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© 2020 公益社団法人 土木学会
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