2020 年 76 巻 1 号 p. 58-74
改良ZIG-ZAG理論とLayer-wise理論を融合したRegion-wise ZIG-ZAG理論を提案する.この理論では,積層構造を板厚方向に幾つかの領域に分け,その領域境界と領域内部に自由度を持たせる.領域内部のZIG-ZAG変位を効率的に表すために高次の改良ZIG-ZAG理論を用いる.これにより,剥離解析に必要な剥離変位の導入や複合材料と等方性材料からなる構造への適用が容易となり,未知自由度数はLayer-wise理論に比べかなり少なくなる.異方性積層板とサンドイッチ板の曲げ解析により,この理論の精度と適用性が検証されている.