土木学会論文集A2(応用力学)
Online ISSN : 2185-4661
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和文論文
情報の価値 Value of Information に基づく逐次型調査地点最適化
田﨑 陽介吉田 郁政
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2020 年 76 巻 2 号 p. I_67-I_75

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抄録

これまで,調査計画の多くは経験的に立案されてきた.不確定性の大きさに注目した最適配置の研究はいくつか見られるが,限界状態を超過した場合の影響度の大きさまでを考慮した研究は少ない.著者らは,情報の価値(Value of Information,VoI)の考え方に基づく最適な調査計画の方法について研究を進めてきた .これにより,不確定性だけではなく観測値と限界状態超過のリスクも考慮した最適調査点配置を検討することができる.本研究では,土壌汚染調査を例として提案手法により調査地点を決め,ガウス過程回帰(Gaussian Process Regression)を用いて 2 次元の汚染領域を検出することを試みる.さらに,人の判断による調査地点配置に基づく汚染領域の推定と,提案手法による配置に基づく推定の比較を行い,人の判断よりも良好な結果が得られたことを示した.

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© 2020 公益社団法人 土木学会
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