2021 年 77 巻 2 号 p. II_58-II_67
我が国では,道路や河川などの社会基盤の維持管理や自動運転のための高精度三次元地図の生成にMMSが用いられている.しかし,MMSは非常に高価であるため,全国の地方公共団体が利用することは難しい.筆者らは,市販の安価なセンサ機器を用いて,車両搭載型センシングユニットを設計したが,ユニットの揺れやセンサ機器の設置位置などに課題があった.
本研究では,高精度な三次元空間データを構築することを目的に,既存のセンシングユニットの課題を解決する新たなユニットを設計し,製作した.そして,車両搭載型センシングユニットによる三次元空間データの生成のための解析手法を考案し,計測実験により,提案手法はレーザスキャナとGNSSのカタログスペックの範囲内で高密度な点群データが生成できることを確認した.