2021 年 77 巻 2 号 p. I_161-I_173
台風,地震,津波等の災害が多い我が国では,ブロック塀の倒壊による危険性が指摘されている.そのため,現在,ブロック塀の現状把握と点検が急務とされている.徳島大学では,県や市区町村の協力のもと,国交省の点検指標に基づいて実地調査を進めている.しかし,ブロック塀は各所に点在するため,現行の実地調査では,短時間で広域をカバーするには限界がある.一方,建設コンサルタント会社や測量会社では,レーザやカメラ等のセンシングデータの利活用が進んでいる.そこで,本研究では,センシングデータを用いてブロック塀の維持管理を高度化する方法について言及とすると共に,点群データからブロック塀を自動で抽出する技術を提案する.