抄録
本論文では,国土交通省発注工事における高度技術提案型総合評価方式(一般土木,鋼橋上部,及びPC)を対象に,現状の入札競争状態を評価することを目的として,平成18年度~平成22年度公告分の入札調書を基に,入札結果の傾向を分析した.
分析の結果,入札結果の傾向には工種ごとに特徴があり,一般土木のトンネル工事,シールド工事,及びPCにおいては,調査基準価格未満における価格競争が生じており,他工種に比べて価格勝負の要素が強い入札競争状態であることが窺えた.さらに,上記3工種においては,参加者数が他工種に比べて多く,かつ技術評価点の最高点と次点の比が他工種に比べて小さいという特徴があることを確認した.