抄録
本論文では,国土交通省発注工事におけるWTO標準型総合評価方式を対象に,「価格当てゲームに陥っている」という状況に対する検証,及びその背景にある制度上の特徴を明らかにすることを目的に,入札調書の統計分析を通した現状分析を行なった.
その結果,平成19年度以降においては上記状況にあることを入札結果の統計分析値を基に確認した.また,ほぼ同一の環境で繰り返し行なわれる入札競争においては入札結果の傾向が入札参加者の応札行動に影響を与えるという考えのもと,「価格当てゲーム」を促す入札結果の傾向を特定した上で高度技術提案型との比較等を行ない,その背景にある制度上の特徴として,「施工体制確認型の適用」以外にも,「参加者数を絞り込んでいない」「技術提案の自由度が低い」という2点があることを明らかにした.