舗装路面のポットホールの発生は,晴天時に比べ,融雪・降雨時に多発することが経験的に知られている.ポットホールの放置は事故発生等の管理瑕疵につながる危険性がある.本研究では,気象状況に応じてポットホール管理水準を増加させるような状況依存的管理重点化ルールを提案する.具体的には,降雨状況に応じたポットホールの発生過程をポワソン発生モデルで表現する.さらに,気象状況の推移により,ポットホール発生過程が遷移するメカニズムをマルコフ・スイッチング・ポワソン発生モデルを用いて表現する.また,マルチ・ムーブ・サンプラーによる潜在変数サンプリングを考慮したマルコフ連鎖モンテカルロ法を用いたモデル推計法を提案する.最後に,高速道路を対象として,提案したポットホールの管理重点化ルールの有効性を検討する.