抄録
財源,技術者の不足する状況下において,すべての道路を技術者が管理することは困難である.地域住民が参加することで管理のすきまを埋めることや住民目線での社会資本の損傷を発見することにつながり,制約の中できめ細かい管理ができる可能性がある.本研究では,地域住民を道路管理の一主体とし,技術者と連携する地域協働型インフラ管理について,住民と技術者の分担を考察するため,それぞれのコストとリスクから社会的費用を定義する.社会的費用を構成する要素として,地域住民によるインフラ管理費用,行政によるインフラ管理費用,道路管理における交通事故リスクをモデル化する.簡易的なシミュレーションの結果から,最適な地域住民の点検回数と技術者の点検間隔について挙動を確認し,社会的費用を最小化する条件について考察を行った.