抄録
日本では建設業の働き方改革を進めるに当たり,労働生産性を高めるとともに適切な賃金水準・休日の確保が喫緊の課題である.本研究の目的は,米国の労働時間規制・賃金水準の確保に関わる制度,発注者の役割,労働生産性向上と制度の関係を文献・現地ヒアリング調査を基に把握し,日本の現制度との違いを考慮しつつ,今後の日本での取組に資する知見を得ることである.米国の労働時間規制には労働時間の上限拘束はないが週40時間を超えた場合の50%の割り増し賃金を払う制度があること,建設技能労働者の賃金水準の確保にはデービス・ベーコン法の規定が大きな影響を与えていること及びデービス・ベーコン法の規定を遵守するための発注者の役割が制度として根付いていることを確認した.