土木学会論文集F4(建設マネジメント)
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特集号(論文)
画像の属性や点検経験年数が画像を用いたコンクリートひびわれの検出に与える影響の分析
南 貴大浦田 渡藤生 慎福岡 知隆髙山 純一
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2019 年 75 巻 2 号 p. I_50-I_57

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抄録

 高齢化が急速に進んでいる橋梁に対する予防保全的な維持管理が求められており,全ての橋梁に対して定期点検が義務付けられている.近接目視点検は財源・人材・技術力の不足によって今後継続的に行うことは困難である.このような背景のもと,近年,維持管理の効率化に向けて画像データの活用が期待されている.筆者らは,超高解像度のカメラを用いることで近接目視点検同様の環境を屋内に構築し,人が画像上で損傷の検出・診断を行う画像目視点検システムを提案している.本研究では,コンクリートひびわれについて着目し,画像の属性が損傷の検出結果に与える影響と点検経験年数が損傷の検出結果に与える影響について分散分析を用いて明らかにした.画像を用いたひびわれ検出において彩度が影響を与えていることが明らかになった.また,画像を用いたひびわれ検出において,点検経験年数によってひびわれの検出精度に有意な差がないことが明らかになった.

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© 2019 公益社団法人 土木学会
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