2020 年 76 巻 1 号 p. 51-62
近年,GPS・加速度センサーなど多種のセンサーを搭載したスマートフォン等の端末の普及が進んでおり,様々な情報を高頻度で低コストかつ大量に収集することが可能となった.本研究では,このような身近なスマートフォンを利用して収集した路面平坦性に起因する加速度に着目し,サポートベクトルマシーン(SVM)の手法を適用することによる路面平坦性の簡易診断について検討し,その可能性を示した.検討においては,SVMの特徴量として,計測されたサスペンション上部(ばね上質量)のみのデータを用いて算出される国際ラフネス指数IRIに相当する物理量(換算IRI)と,計測値(振幅)の分布特性を表す代表値である標準偏差を用いた.