土木学会論文集F4(建設マネジメント)
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特集号(論文)
津波防災対策の実現を考慮した将来都市の環境負荷シミュレーション ―高知市を事例として
坂本 淳
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2020 年 76 巻 2 号 p. I_47-I_59

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抄録

 東日本大震災を教訓として津波防災地域づくり法が制定され,全国の沿岸部の津波浸水想定は見直された.該当する都市では,従前からの課題であった人口減少・高齢化に加え,津波災害リスクを考慮したまちづくりが求められるようになった.

 本研究は,中心市街地の大半が津波浸水想定区域となる都市において,津波防災対策の実現が都市の環境負荷を低減させることができるという仮説を立て,簡易なモデルを用いたシミュレーションによって実証する.高知市を対象として,将来の居住意向に関するアンケート調査をもとに統計モデルを構築し,人口分布と環境負荷を推計したところ,本研究の仮説を支持する結果が得られた.定量的な比較分析の結果,津波防災対策の実現により,2050年の都市は一人当たり年11%のCO2が削減できることが推計された.

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© 2020 公益社団法人 土木学会
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