路面薄雪氷層のアルベドと透過率を定量的に評価し,熱・水分移動の連成解析による路面雪氷状態モデルを提案するとともに,室内実験から得られる雪氷温度,雪氷厚および質量含氷率について,計算結果と実験結果との比較検討を行った.
その結果,アルベドは雪氷厚,質量含氷率および雪氷密度で,透過率は雪氷厚および水,氷および空気の体積割合で規定されることが分かった.これらのアルベドや透過率の特性を組み込んだ路面雪氷状態モデルは,融雪過程における雪氷温度,雪氷厚および質量含氷率の経時変化を概ね再現することができた.