抄録
本研究は,アルカリシリカ反応(ASR)劣化を生じたコンクリートの疲労特性の把握を目的としている.膨張率0%(基準),0.1%及び0.3%の3段階の劣化レベルを取り上げた.φ100×200mmの円柱供試体を作製し,膨張率0.1%及び0.3%用供試体については,材齢28日まで水中養生を行った後に,40°C,100%R.H.の環境で促進養生により所定の膨張率まで膨張を生じさせ,一方,膨張率0%の供試体については,材齢28日または91日まで水中養生を行い,それぞれ上限応力レベルとして静的強度の50%から80%の数段階で一軸圧縮疲労試験を行った.膨張率0%を含む,3段階の劣化レベルの供試体における上限応力比と疲労寿命の関係(S-N曲線)を把握し,ASRの劣化度をもととした圧縮疲労条件下における疲労寿命算定式を提案した.