2017 年 73 巻 1 号 p. 76-90
近年,はりのそりねじり理論は,大学,高専等で開講される構造力学では殆ど取り扱われず,技術者にとっては難解であるとの思い込みがある.そこで,本研究では,そりねじり理論に関する新たな教育プログラムを開発した.これは,初等の構造力学で学習済みのはりの曲げ理論に基づいて,折れ板構造の曲げ挙動とそりねじり挙動の関連性がビジュアルに理解できるように説明したテキストと,双方向型の学習方法を取り入れた講義から構成される.同プログラムの被験者へのアンケート調査結果によれば,良好な教育効果,適切な理解度が得られていることが分かった.