抄録
下水処理場は多くのエネルギーを消費する一方で,再生可能エネルギーの発電に利用可能な広大な敷地を有する.本研究では,政令指定都市および特別区の下水処理場を対象とし,処理場敷地内に太陽光発電および小型風力発電を導入することによるエネルギー創出ポテンシャルとそれに伴う温室効果ガスの排出削減効果を算出した.試算の結果,対象としたすべての処理場に太陽光発電と小型風力発電を導入した場合,下水処理場の消費電力量のうち31%を設置した再生可能エネルギー発電で賄え,二酸化炭素換算で年間約27万4千トンの温室効果ガス削減効果があることが分かった.また,対象とした121処理場のうち発電量の多い上位25処理場で全体の約50%の発電量を占めた.