デンプンとメタノールを炭素源とする廃水を用いて,UASBリアクターによる連続実験を行った.長期連続運転による容積負荷30kg-COD/m
3・dの条件では,S-CODの除去率は安定して98%以上であり,この期間にグラニュール形成の進行が確認された.活性試験の結果,グラニュールはメタノール及び水素の消費活性が高いことが分かった.クローン解析及びFISH解析の結果,球状でメタノール資化性の
Methanomethylovorans属が最も優勢であり,次に
Methanosaeta属が優勢であった.デンプンとの混合処理系はメタノール単独処理系と比較して,径0.5mm以上のグラニュールの割合が3倍程度多く,酢酸資化性と水素資化性のメタン生成古細菌それぞれが占める割合が多いことが明らかとなった.
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